SSDだとセキュリティオプションが表示されない!?
HDDのデータ消去
仕事がら、データ消去作業なんて日常茶飯事。
Macのデータ消去をする際には、「ディスクユーティリティ」を使って初期化を行うわけですが、確実な消去をするため、「セキュリティオプション」で最低でも3回の消去を実施します。
NSA方式やDoD5220方式といった、乱数書き込み・ゼロ書き込みを3回繰り返して消す方式です。
HDDの場合はこれでほぼ安全な状態になります。
SSDの場合
MacにSSDが搭載されている場合で、確かsierra(macOS 10.12)辺り?から、セキュリティオプションが表示されない状態になってしまいました。
アップデートしていたり、元々新しいOSが入っている場合は3回消去が出来なくなっています。
これでは、再販したり廃棄したりする場合の安全性はどうなるんでしょうか?
HDDとSSDは消去の方法が異なるため意味が無い?
データというのは、実際にデータが保存されている場所と、データの場所が記録されている目次データの部分があります。
HDDでデータの上書きが行われる場合、元々データがあった場所に別のデータを上書きしていくのに対し、SSDでデータの上書きが行われる場合、元々データがあった場所を無かったことにして目次に空いている別の場所を参照するように書き換えるという動きをします。
つまり、HDDと同じ方法で消去しても、目次の参照先が書き換えられるだけなので、従来の消去方法では実施することに意味が無いということらしい。
逆にいうと、SSDの仕組み上、目次のデータが飛んでしまえばデータの復元は難しくなる。
だからサバサバ系のAppleさんは「意味なくね?」ってことで表示しないんでしょう。
また、むやみなデータの書き換えはSSDにとって寿命を縮める要因になるため推奨されません。
それでもSSDのデータ消去を実施したい
仕事上、出来ませんではいかんのですよ(^^;
通常のフォーマットをパッとかければ特に問題無い、とか言われてもそんなわけにはいかないし、作業する自分自身も大丈夫なのかな~?という疑念が残って自信を持って大丈夫!とはいかない・・・
データ消去の実施に意味が無いわけではない
意味が無い、とは言いましたが、全く意味が無いわけではないらしい。
SSDの場合でも2度上書きする操作をすれば多少意味がある、というか2回実施しておけば、まぁSSDのデータ消去としては十分なんじゃない?ってことのようです。
そもそも、SSDに搭載されているコントローラーが、正しいデータの所在情報を返さなければ絶対データを復元することが出来ないわけですから。
Macでデータ消去を実施するコマンド
しかし困るのが、セキュリティオプションが表示されないのにどうすればいいの? ということ。
コマンドで実行する方法があります。
ディスクユーティリティではなくてターミナルを開いて下記のコマンドを実行します。
diskutil randomDisk 2 /dev/disk* …「*」はディスクの番号
ディスクユーティリティで、指定したディスクを、ランダムに2回書き込みする
というコマンドです。
実行するとテキスト表示でゲージが0~100%まで表示されます。
当然SSDの容量によって時間は変わりますし、高速なSSDとはいえ何時間もかかります。
ディスクの番号はディスクユーティリティで確認出来ます。
一応これで安全なデータ消去が実施できた、ということになるようです(^^;
若干釈然としませんが、研究している偉い人がそう言っているんだから信用しましょう。
PCを処分する時のデータ消去
PCのデータについてよく勘違いされているのが「ゴミ箱から消した」「リカバリーした」「フォーマット(クイック)した」だから大丈夫って思っていること。
最近は個人情報保護がなんだかんだ煩いし、データ流出がなんだってニュースを目にするので、その辺分かっている方もいるかもしれないけど、知っているけどじゃぁどうすればいいの?っていう方が多いと思います。
基本的には下記の2つ
- 専用のソフトを使用してランダムなデータを上書きしてしまう
- 物理的にHDD内部の円盤を破壊してしまう
他にも、強力な磁場を発生させて磁気データを丸ごとブッ飛ばしてしまう機械もあったり。
一番単純なのは物理的に破壊してしまうことですが・・・
素人の方というのは、どこを破壊すればいいのかも分かっていないようです。
HDDがどんな形でPCのどこに入っているかなんて、普通の人には分からないですよね。
そんなにデータが心配なのであれば、中途半端なことはせず、最初から専門職やショップにお任せした方がいいと思います。
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